神本を求めて

小説を読みまくって面白い本を見つけたら紹介するブログ

人生最高に面白かった小説|おすすめランキングトップ10

最高評価の小説たち

 
数えきれないくらいの読了本から10作品に絞るというのは、相当厳しいので以下のルールで選別した。
  1. 1作家1作品のみ。
    ⇒こうしないともはや選別は不可能。
  2. 読んでる最中の面白さと読後の満足感を重視
    ⇒超面白くても何も残らないような作品は除外する。
  3. 絶版&電子書籍化されていない作品は除く。
    ⇒紹介しても入手できないのは酷なので
 

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数多の読了本より究極のエンタメ作品を選別

 

10位  涼宮ハルヒの消失 / 谷川流(2004年)

 

涼宮ハルヒ?誰のこと?」珍しく俺の真後ろの席が空席だった12月18日の昼休み。颯爽と現れてその席に座ったのはハルヒではなく、長門との戦いに敗れて消滅したはずの委員長・朝倉涼子だった。困惑する俺に追い打ちをかけるように、名簿からもクラスメイトの記憶からもハルヒは消失していた。昨日まで普通だった世界を改変したのは、ハルヒなのか。俺は一縷の望みをかけて文芸部部室を訪れるが―。

 

涼宮ハルヒシリーズの4作目にして映画化もされている、本格SF×ミステリ×萌えを兼ね備えた完全無欠の超傑作である。

最低でも1作目と3作目の一部を読んでおかなければ話が理解できないということと、アニメの完成度が高くあえて小説で読まなくても問題ないのでは.....という理由で10位にしているが、『涼宮ハルヒの消失』の面白さは圧倒的なので、憂鬱から消失まで一気に読み進めることをおすすめしたい。ちなみに1作目の『涼宮ハルヒの憂鬱』もかなり面白く、SF入門にもってこいである。

 

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9位  屍鬼 / 小野不由美(1998年)

 

人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躪したかのように散乱していた―。闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。殺人か、未知の疫病か、それとも…。超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。

 

主上こと小野不由美は国内最高峰のファンタジー十二国記』や最恐ホラー『残穢』など看板作品が多いのだが、最高傑作は間違いなく『屍鬼』だろう。

長い...退屈...暗い...そして登場人物多過ぎ
文庫版にして5分冊2500ページなので、相当読書慣れしていなければそもそも読もうとすら思えないだろうが、覚悟を決めて読んだら間違いなく心に残る1冊になるはず。

最後の方(といっても400ページ笑)の血沸き肉躍るすべての鬱憤を解き放つような展開はあまりにも凄まじい。

 

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8位  獣の奏者 / 上橋菜穂子(2006年)

 

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが―。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。

 

 児童文学という印象を持っていたが、創り込まれた世界観と情け容赦ない展開に開いた口がふさがらない作品である。

 『獣の奏者』が圧倒的に面白い理由の一つに、Ⅰの闘蛇編からひたすらに作中の歴史や世界に関する謎をひっぱりまくるところにある。
Ⅰ闘蛇編とⅡ王獣編でいったん物語は完結しており、作者自身も続編を考えていなかったとのことだが、完結編の最後の最後まで謎が明かされないことにより、続きが気になりまくりもはや徹夜は避けられないだろう。

 

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7位  八つ墓村 / 横溝正史(1950年)

 

戦国の頃、三千両の黄金を携えた八人の武者がこの村に落ちのびた。だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を惨殺。その後、不祥の怪異があい次ぎ、以来この村は“八つ墓村"と呼ばれるようになったという――。大正×年、落人襲撃の首謀者田治見庄左衛門の子孫、要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。そして二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った……。現代ホラー小説の原点ともいうべき、シリーズ最高傑作! !

 

 国民的な作品だけあって面白さは保証されている。

はっきり言って推理小説としての金田一耕助シリーズとして読む必要はない。金田一はほぼ脇役だし、謎解き以外の部分の方が面白いからである。

八つ墓村』の素晴らしさを一言で言うなら””である。萌えを意識したであろう作品は数多く読んできたが、この本を超える萌え系の本に出会ったことは一度もない。

八つ墓村』が発表された時代には萌えなどという概念はないはずなのに、史上最高の萌えが描かれているのだ。

最近はやりのハーレムアニメを木っ端微塵に粉砕する至高の萌えを堪能してほしい。

 

 

6位. NO.6 / あさのあつこ(2009年)

 

 2013年。理想都市『NO.6』に住む少年・紫苑は、9月7日が12回目の誕生日であった。だが、その日は同時に彼の運命を変える日でもあった。『矯正施設』から抜け出してきた謎の少年・ネズミと出会い、負傷していた彼を介抱した紫苑だが、それが治安局に露見し、NO.6の高級住宅街『クロノス』から準市民の居住地『ロストタウン』へと追いやられてしまう。

4年後、紫苑は奇怪な事件の犯人として連行されるところをネズミに救われ、彼と再会を果たす。NO.6を逃れ、様々な人々と出会う中で紫苑は、理想都市の裏側にある現実、『NO.6』の隠された本質とその秘密を知っていく…。

 

児童文学なのかと思いきや、いきなり主人公の幼馴染とのやり取りで以下のシーンがある。

わたし、あなたから貰いたいものがあるんだけど

精子

セックスしたい

つまりこれはヤバい作品なのだ。BL全開だったり、トラウマ級の地獄展開が待っていたりと殺る気満々過ぎてちょっと怖いです.....でも強烈に物語に引き込まれる素晴らしい作品なのだ。

 

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NO.6♯1 (講談社文庫)

NO.6♯1 (講談社文庫)

 

 

5位  暗闇坂の人喰いの木 / 島田荘司(1990年)

 

さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名探偵・御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めた。本格ミステリーの騎手が全力投球する傑作。

 

この本に出会っていなければ、これほどまでにミステリーにのめり込むことはなかったであろう作品。謎解きよりも冒険モノやホラーとして楽しむことができる内容でもあり、物語自体がものすごく面白い。

私は推理小説がもたらす驚きに魅せられてはいるものの、SFやファンタジー、ホラーが好きであり、謎解き自体はあまり興味が無いタイプの人間である。本作は魅力的な謎と怪奇幻想世界を体感させてくれる素晴らしい作品だ。

それと終盤で訪れるある場所が最恐最悪にグロテスク

 

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改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木 (講談社文庫)

改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木 (講談社文庫)

  • 作者:島田 荘司
  • 発売日: 2021/03/12
  • メディア: 文庫
 

 

なお『レオナ三部作』とも称され、『暗闇坂の人喰いの木』に続く『水晶のピラミッド』『アトポス』も常軌を逸した傑作であり、三部作全体で評価するのであれば本ランキングの1,2位を争う傑作シリーズとなる。

 

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4位  滅びの園 / 恒川光太郎(2018年)

 

わたしの絶望は、誰かの希望。
ある日、上空に現れた異次元の存在、<未知なるもの>。それに呼応して、白く有害な不定形生物<プーニー>が出現、無尽蔵に増殖して地球を呑み込もうとする。
少女、相川聖子は、着実に滅亡へと近づく世界を見つめながら、特異体質を活かして人命救助を続けていた。だが、最大規模の危機に直面し、人々を救うため、最後の賭けに出ることを決意する。世界の終わりを巡り、いくつもの思いが交錯する。壮大で美しい幻想群像劇。

 

著者が得意とする"ここではないどこか"へ読者を導く稀有なファンタジーの世界観と、深遠な思弁SFが見事に両立した比類無き傑作である。

本を開いてほんの数ページめくるだけで、のどかな異世界に連れ去られ、さらに読み進めると、突如話は人類滅亡に関わる壮大なSFへと物語は姿を変える。

異世界と破滅の危機に陥った地球で繰り広げられる群像劇は魂を揺さぶるほど素晴らしい。もちろんエンタメ的にも完璧。

『夜市』で有名な著者だが、ラノベのように読みやすい筆致はそのままに、猛烈にパワーアップされた筆力には脱帽である。

 

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3位  甲賀忍法帖 / 山田風太郎(1959年)

 

家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各十名。官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。四百年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽し、戦慄の死闘をくり展げる艶なる地獄相。恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ。

 

能力バトル作品の始祖とされる作品だが、この時代に書かれたとは思えないほど練りに練られた能力や戦闘になっている。
甲賀卍谷衆VS伊賀鍔隠れ衆の10人対10人が出し惜しみなしの忍術によって潰し合う戦いは面白い以外の何物でもない。

能力によって相性があったり、忍者であるため正々堂々ではなく奇襲、闇討ち、だまし討ちに多対一といった卑怯な戦術までバリエーション豊富なことが面白さに拍車をかけている。

 またありがたいことに(?)、くノ一たちはやたら妖艶なキャラが多く、使用する忍術が忍術だけに漂うエロスも尋常ではない

 純粋に面白い小説が読みたいなら『甲賀忍法帖』を読めば間違いないだろう。

 

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2位  星を継ぐもの / ジェイムズ・P・ホーガン(1977年)

 

月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された……。ハードSFの新星が一世を風靡した出世作

 

 古い海外のSF作品ということだけで忌避してしまう方もいるのかもしれないが、『星を継ぐ者に』始まる3部作の面白さはただ事ではない。

月で5万年前の真紅の宇宙服をまとった死体が見つかった」という魅力的すぎる謎を科学的に解明していくという最高峰の本格ミステリでもある。

1作目だけでも一応完結しているので存分に楽しむことができるのだが、続編も読むことによって楽しさが跳ね上がるというありがたい仕様になっている。

創元SF文庫で一番の売り上げを誇る作品らしいが、その実績は伊達ではない。

 

 

1位  新世界より / 貴志祐介(2008年)

 

ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。
手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。

 

宇宙最強に面白い小説である。

ファンタジーで青春で恋愛で学園モノでSFでミステリーでホラーでBLで百合で......つまりありとあらゆるジャンルを網羅し、すべてのクオリティが頂点に達しているという奇跡の作品なのだ。

終始不穏であり、エグくてグロいシーンのオンパレードなのでそれなりに人を選ぶことは間違いないのだが、こういったことに抵抗がない方であれば間違いなく好きになる。

人生ナンバーワンに挙げる人が多いのも納得である。

 

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 類は友を呼ぶ