神本を求めて

小説を読みまくって面白い本を見つけたら紹介するブログ

人生最高に面白かった小説|おすすめランキングトップ10

最高評価の小説たち

これまで読んだ本で最高ランクと評価した作品の中でも、特にエンタメ性に特化した作品を選抜し、ランキング形式で紹介する。

 

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数多の読了本より究極のエンタメ作品を選別

 

10位  クラインの壺 / 岡嶋二人(1989年)

 

ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることになった青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった。ところが、二人がゲームだと信じていたそのシステムの実態は……。現実が歪み虚構が交錯する恐怖!

 

 SF×ミステリーの至高の傑作である。

VRがメインテーマとなる1989年の作品だが、今読んでもまったく古臭さを感じることは無く、SFにも関わらず異常に読みやすいのも高ポイント。

読み始めたら読了まで一気読みせざるを得ない、最強の徹夜本候補である。

 

クラインの壺 (新潮文庫)

クラインの壺 (新潮文庫)

 

 

9位  クリムゾンの迷宮 / 貴志祐介(1999年)

 

藤木芳彦は、この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を、深紅色に濡れ光る奇岩の連なりが覆っている。ここはどこなんだ? 傍らに置かれた携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された……」それは、血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの始まりだった。『黒い家』で圧倒的な評価を得た著者が、綿密な取材と斬新な着想で、日本ホラー界の新たな地平を切り拓く、傑作長編。

 

 万人向けではない作品だが、誰が読んでも間違いなく面白いというであろう作品である。私がまだ読書慣れしていない時期に読んだ本で、その頃は1日に50ページに満たないペースで読んでいたというのに、この本はあまりの面白さに一気読みしてしまったという思い出がある。

これほどまでに強い臨場感を味わえる小説は滅多にないと思う。

 

〇個別紹介記事

kodokusyo.hatenablog.com

 

クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)

クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)

  • 作者:貴志 祐介
  • 発売日: 1999/04/09
  • メディア: 文庫
 

 

8位  白夜行 / 東野圭吾(1999年)

 

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々と浮かぶが、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い目をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別の道を歩んでいく。二人の周囲に見え隠れする、いくつもの恐るべき犯罪。だが、証拠は何もない。そして19年……。伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー。壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家の記念碑的傑作。


 東野圭吾は本当にすごい作家である。

日本最高の売れっ子作家であり、これは売れて当然だなぁ...という作品が多いのも確かなのだが、『白夜行』はどう考えても万人向けの作品ではない。

にもかかわらずアホみたいに売れまくっているという怪奇現象を巻き起こした恐るべき作品である。かなりのボリュームだが最後のページが近づいてくると、もう終わってしまうのか。と残念に思うことは間違いない。

 

白夜行 (集英社文庫)

白夜行 (集英社文庫)

  • 作者:東野 圭吾
  • 発売日: 2002/05/25
  • メディア: 文庫
 

 

7位  暗闇坂の人喰いの木 / 島田荘司(1990年)

 

さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名探偵・御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めた。本格ミステリーの騎手が全力投球する傑作。

 

 この本に出会っていなければ、これほどまでにミステリーにのめり込むことはなかったであろう作品。謎解きよりも冒険モノやホラーとして楽しむことができる内容にであり、物語自体がものすごく面白い。

私は推理小説がもたらす驚きに魅せられてはいるものの、SFやファンタジー、ホラーが好きであり、謎解き自体はあまり興味が無いタイプの人間である。本作は魅力的な謎と怪奇幻想世界を体感させてくれる素晴らしい作品だ。

 

〇個別紹介記事

kodokusyo.hatenablog.com

 

暗闇坂の人喰いの木 (講談社文庫)

暗闇坂の人喰いの木 (講談社文庫)

  • 作者:島田 荘司
  • 発売日: 1994/06/06
  • メディア: 文庫
 

 

6位  ガダラの豚 / 中島らも(1993年)

 

アフリカの呪術医研究の第一人者、大生部多一郎は、テレビの人気タレント教授。超能力ブームで彼の著者「呪術パワーで殺す!」はベストセラーになった。しかし、妻の逸美は8年前の娘・志織のアフリカでの気球事故での死以来、神経を病んでいた。そして奇跡が売り物の新興宗教にのめりこんでしまった。逸美の奪還をすべく、大生部は奇術師ミラクルと組んで動き出す。

 

 圧倒的なセンスを持った天才作家が本気を出した作品である。娯楽小説の最終到達点と言っても過言では無いほど徹底的に面白いのが特徴だ。

ただ面白いだけでなく、超能力や呪術といった超自然的なことについてしっかりと研究された上で書かれているため、ブッ飛んだ内容にも関わらず確かなリアリティがあり、読者自身の知識も増えて大変お得である。

3部構成であり1部はユーモア、2部はユーモアとアドベンチャー、そして3部はホラーのような展開が楽しめる。

 

ガダラの豚(集英社文庫) 全3冊セット
 

 

5位  八つ墓村 / 横溝正史(1950年)

 

戦国の頃、三千両の黄金を携えた八人の武者がこの村に落ちのびた。だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を惨殺。その後、不祥の怪異があい次ぎ、以来この村は“八つ墓村"と呼ばれるようになったという――。大正×年、落人襲撃の首謀者田治見庄左衛門の子孫、要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。そして二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った……。現代ホラー小説の原点ともいうべき、シリーズ最高傑作! !

 

 国民的な作品だけあって面白さは保証されている。

はっきり言って推理小説としての金田一耕助シリーズとして読む必要はない。金田一はほぼ脇役だし、謎解き以外の部分の方が面白いからである。

八つ墓村』の素晴らしさを一言で言うなら””である。萌えを意識したであろう作品は数多く読んできたが、この本を超える萌え系の本に出会ったことは一度もない。

八つ墓村』が発表された時代には萌えなどという概念はないはずなのに、史上最高の萌えが描かれているのだ。

最近はやりのハーレムアニメを木っ端微塵に粉砕する至高の萌えを堪能してほしい。

 

八つ墓村 (角川文庫)

八つ墓村 (角川文庫)

  • 作者:横溝 正史
  • 発売日: 1971/04/26
  • メディア: 文庫
 

 

4位  アトポス / 島田荘司(1993年)

 

虚栄の都・ハリウッドに血でただれた顔の「怪物」が出没する。ホラー作家が首を切断され、嬰児が次々と誘拐される事件の真相は何か。女優・松崎レオナの主演映画『サロメ』の撮影が行われる死海の「塩の宮殿」でも惨劇は繰り返された。甦る吸血鬼の恐怖に御手洗潔が立ち向かう。渾身のミステリー巨編が新たな地平を開く。

 

 まず何よりも作中作であるギネス級の大量殺人鬼エリザベート・バートリーの挿話がとにかく素晴らしい完成度である。作中作と言っても200ページ以上あるので、この話だけでも超傑作歴史ホラー小説として出版されてもおかしくないレベルに仕上がっている。

それに続く猟奇的殺人事件もゴッドオブミステリーと称される島田荘司御大の完成形といえるような、とてつもなくブッ飛んだものとなっている。

 

アトポス (講談社文庫)

アトポス (講談社文庫)

  • 作者:島田 荘司
  • 発売日: 1996/10/14
  • メディア: 文庫
 

 

3位  星を継ぐもの / ジェイムズ・P・ホーガン(1977年)

 

月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された……。ハードSFの新星が一世を風靡した出世作

 

 古い海外のSF作品ということだけで忌避してしまう方もいるのかもしれないが、『星を継ぐ者に』始まる3部作の面白さはただ事ではない。

「月で5万年前の真紅の宇宙服をまとった死体が見つかった。」という魅力的すぎる謎を科学的に解明していくという最高峰のミステリー作品でもある。

1作目だけでも一応の完結おり楽しむことができるのだが、続編も読むことによって楽しさが跳ね上がるというありがたい仕様になっている。

創元SF文庫で一番の売り上げを誇る作品らしいが、その実績は伊達ではない。

 

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

 

 

2位  粘膜兄弟 / 飴村行(2010年)

 

ある地方の町外れに住む双子の兄弟。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は一人の女をめぐり凄惨な運命に身を委ねていく……『ドグラ・マグラ』『家畜人ヤプー』と比される現代の奇書、シリーズ第3弾!

 

 飴村行という稀代の変態作家が描く『粘膜シリーズ』の中でも、ダークファンタジー的な軍国主義の世界観やエログロが頂点に達した作品であるそして唯一無二のセンスの良いギャグが火を噴きまくるというおまけまで付いている。さらに冒険小説としても、これほど面白いものは他に存在しないのではないかというほど優れている。

この本の特徴はただ一つ。クッソ面白いということに尽きる。

 

粘膜兄弟 (角川ホラー文庫)

粘膜兄弟 (角川ホラー文庫)

  • 作者:飴村 行
  • 発売日: 2010/05/22
  • メディア: 文庫
 

 

1位  新世界より / 貴志祐介(2008年)

 

ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。
手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。

 

 10位から2位までの小説が束になっても敵わない宇宙最強に面白い小説である。

ファンタジーで青春で恋愛で学園モノでSFでミステリーでホラーでBLで百合で......つまりありとあらゆるジャンルを網羅し、すべてのクオリティが頂点に達しているという奇跡の作品なのだ。

終始不穏であり、エグくてグロいシーンのオンパレードなのでそれなりに人を選ぶことは間違いないのだが、こういったことに抵抗がない方であれば間違いなく好きになる。

人生ナンバーワンに挙げる人が多いのも納得である。

 

〇個別紹介記事

kodokusyo.hatenablog.com

 

新世界より 上中下巻セット

新世界より 上中下巻セット

  • メディア: セット買い
 

 

 

 類は友を呼ぶ

 
なお人生の100選はこちら。
100選も偏ったチョイスになっているが、SFやファンタジー、ホラー、そして広義のミステリが好きな方であれば参考になると思われる。