島田御大の二大看板シリーズ
島田御大が生み出した二大名探偵「御手洗潔」と「吉敷竹史」。
両者が登場する作品を読んでいると頻繁に作中の登場人物の年齢を計算してしまうのでまとめてみた。
この時この人物はこんな年齢だったのかと考えながら読んでいくと、なんとも言えないせつなさを感じてしまうのではないだろうか。
年表
御手洗潔シリーズと吉敷竹史シリーズはリンクしている要素があるので、両者をまとめて年表にしている。
◇『』は長編「」は短編
◇紫文字は御手洗シリーズ、緑文字は吉敷シリーズ
◇(○○歳)は御手洗と吉敷の年齢 石岡君は-2、レオナは-15、里美は-29、通子は-5
◇『』は長編「」は短編
◇紫文字は御手洗シリーズ、緑文字は吉敷シリーズ
◇(○○歳)は御手洗と吉敷の年齢 石岡君は-2、レオナは-15、里美は-29、通子は-5
- 1954年(5歳)
「鈴蘭事件」 - 1956年(7歳)
「Pの密室」 - 1960年代(10代)
「ボストン幽霊絵画事件」 - 1966年(18歳)
「吉敷竹史、十八歳の肖像」 - 1969年(21歳)
『摩天楼の怪人』 - 1973年(25歳)
〇吉敷竹史と加納通子が結婚 - 1975年(27歳)
「糸ノコとジグザグ」
『鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース』 - 1978年 (30歳)
『異邦の騎士』
〇御手洗と石岡君出会う - 1979年 (31歳)
『占星術殺人事件』
「数字錠」
〇吉敷竹史と加納通子が離婚 - 1980年(32歳)
「疾走する死者」
「発狂する重役」 - 1981年(33歳)
「UFO大通り」 - 1982年(34歳)
「山高帽のイカロス」
「セント・ニコラスのダイヤモンドの靴」 - 1983年(35歳)
『斜め屋敷の犯罪』 - 1984年(36歳)
『暗闇坂の人喰いの木』
〇御手洗と石岡君、レオナに出会う
『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』
『出雲伝説7/8の殺人』
『北の夕鶴2/3の殺人』 - 1985年(37歳)
「紫電改研究保存会」
『消える「水晶特急」』
『確率2/2の死』 - 1986年(38歳)
『水晶のピラミッド』
『Yの構図』 - 1987年(39歳)
「ギリシャの犬」
『灰の迷宮』
「展望塔の殺人」
「土の殺意」 - 1988年(40歳)
「舞踏病」
『夜は千の鈴を鳴らす』
「Y字路」 - 1989年(41歳)
「ある騎士の物語」→※1974年の事件
『幽体離脱殺人事件』
『奇想、天を動かす』
『羽衣伝説の記憶』 - 1990年(42歳)
「IgE」
「山手の幽霊」
『アトポス』
「SIVAD SELIM」
『ら抜き言葉殺人事件』 - 1991年(43歳)
『屋上の道化たち』
『飛鳥のガラスの靴』 - 1992年(44歳)
『眩暈』 - 1993年(45歳)
「傘を折る女」
『ロシア幽霊軍艦事件』
『星籠の海』
『最後の一球』 - 1994年(46歳)
〇御手洗日本を去る - 1995年(47歳)
『龍臥亭事件』 - 1996年(48歳)
「里美上京」
「大根奇聞」
『ハリウッド・サーティフィケイト』 - 1997年(49歳)
「最後のディナー」
「さらば遠い輝き」
『涙流れるままに』 - 2000年(52歳)
「上高地の切り裂きジャック」
「電車最中」 - 2001年(53歳)
「溺れる人魚」
『魔神の遊戯』 - 2002年(54歳)
「シアルヴィ館のクリスマス」
「光る鶴」 - 2003年(55歳)
「人魚兵器」
『ネジ式ザゼツキー』 - 2004年(56歳)
『龍臥亭幻想』
「海と毒薬」
「耳の光る児」 - 2006年(58歳)
「クロアチア人の手」
「リベルタスの寓話」 - 2008年(60歳)
『盲剣楼奇譚』
作品発表順
御手洗潔シリーズ
- 占星術殺人事件(1981)
- 斜め屋敷の犯罪(1982)
- 御手洗潔の挨拶|短編集(1987)
「数字錠」
「疾走する死者」
「紫電改研究保存会」
「ギリシャの犬」 - 異邦の騎士(1988)
- 御手洗潔のダンス|短編集(1990)
「山高帽のイカロス」
「ある騎士の物語」
「舞踏病」
「近況報告」 - 暗闇坂の人喰いの木(1990)
- 水晶のピラミッド(1991)
- 眩暈(1992)
- アトポス(1993)
- 龍臥亭事件(1996)
- 御手洗潔のメロディ|短編集(1998)
「IgE」
「SIVAD SELIM」
「ボストン幽霊絵画事件」
「さらば遠い輝き」 - Pの密室|中編集(1999)
「集鈴蘭事件」
「Pの密室」 - 最後のディナー|短編集(1999)
「里美上京」
「大根奇聞」
「最後のディナー」 - ハリウッド・サーティフィケイト(2001)
- ロシア幽霊軍艦事件(2001)
- 魔神の遊戯(2002)
- セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴(2002)
- 上高地の切り裂きジャック|中編集(2003)
「上高地の切り裂きジャック」
「山手の幽霊」 - ネジ式ザゼツキー(2003)
- 龍臥亭幻想(2004)
- 摩天楼の怪人(2005)
- 溺れる人魚|短編集(2006)
「溺れる人魚」
「人魚兵器」
「耳の光る児」
「海と毒薬」 - UFO大通り|中編集(2006)
「UFO大通り」
「傘を折る女」 - 犬坊里美の冒険(2006)
- 最後の一球(2006)
- リベルタスの寓話|中編集(2007)
「リベルタスの寓話」
「クロアチア人の手」 - 進々堂世界一周 追憶のカシュガル|短編集(2011)
【改題】御手洗潔と進々堂珈琲
「進々堂ブレンド1974」
「シェフィールドの奇跡」
「戻り橋と悲願花」
「追憶のカシュガル」 - 星籠の海(2013)
- 屋上の道化たち(2016)
【改題】屋上 - 御手洗潔の追憶|短編集(2016)
「御手洗潔、その時代の幻」
「天使の名前」
「石岡先生の執筆メモから。」
「石岡氏への手紙」
「石岡先生、ロング・ロング・インタヴュー」
「シアルヴィ」
「ミタライ・カフェ」 - 鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース(2018)
吉敷竹史シリーズ
その他の作品
ノンシリーズ小説
- 死体が飲んだ水(1983)
【改題】死者が飲む水 - 嘘でもいいから殺人事件(1984)
- 漱石と倫敦ミイラ殺人事件(1984)
- 高山殺人行1/2の女(1985)
- 殺人ダイヤルを捜せ(1985)
- サテンのマーメイド(1985)
- 夏、19歳の肖像(1985)
- 火刑都市(1986)
- 消える上海レディ(1986)
- 網走発遥かなり|短編集(1987)
「丘の上」
「化石の街」
「乱歩の幻影」
「網走発遥かなり」 -
展望塔の殺人|短編集(1987年)
「緑色の死」
「都市の声」
「発狂する重役」
「展望塔の殺人」
「死聴率」
「D坂の密室殺人」 - ひらけ!勝鬨橋(1987)
-
毒を売る女|短編集(1988)
「毒を売る女」
「渇いた都市」
「糸ノコとジグザグ」
「ガラスケース」
「バイクの舞姫」
「ダイエット・コーラ」
「土の殺意」
「数字のある風景」 - 切り裂きジャック・百年の孤独(1988)
- 嘘でもいいから誘拐事件|中編集(1988)
「嘘でもいいから誘拐事件」
「嘘でもいいから温泉ツアー」 - 見えない女|短編集(1989)
【改題】インドネシアの恋唄
「インドネシアの恋唄」
「見えない女」
「一人で食事をする女」 - 踊る手なが猿|短編集(1990)
「踊る手なが猿」
「Y字路」
「赤と白の殺意」
「暗闇団子」 - 都市のトパーズ(1990)
【改題】都市のトパーズ2007 - 天国からの銃弾|短編集(1992)
「ドアX」
「首都高速の亡霊」
「天国からの銃弾」 - 天に昇った男(1994)
- 透明人間の納屋(2003)
- 天に還る舟(2005)- 共著:小島正樹
- エデンの命題(2005)
- 帝都衛星軌道(2006)
-
Classical Fantasy Within(既刊8巻、講談社BOX)
第一話 ロケット戦闘機「秋水」(2008)
第二話 怪力光線砲(2008)
第三話 火を噴く龍(2008)
第四話 アル・ヴァジャイヴ戦記 決死の千騎行(2008)
第五話 アル・ヴァジャイヴ戦記 ヒュッレム姫の救出(2008)
第六話 アル・ヴァジャイヴ戦記 ポルタトーリの壺(2008)
第七話 アル・ヴァジャイヴ戦記 再生の女神、アイラ(2009)
第八話 ハロゥウイン・ダンサー(2010) - 写楽 閉じた国の幻(2010)
- ゴーグル男の怪(2011)
- アルカトラズ幻想(2012)
- 幻肢(2014)
- 新しい十五匹のネズミのフライ ジョン・H・ワトソンの冒険(2015)
ノンフィクション作品
- 秋好事件(1994)
【改訂・改題】秋好英明事件 - 三浦和義事件(1997)
エッセイ
- 砂の海の航海 パリ・ダカール・ラリー(1987)
- ポルシェ911の誘惑(1989)
- 異邦人の夢(1989)
【改題】新・異邦人の夢 - 本格ミステリー宣言(1989)
- エンゼル・ハイ スポーツカー王国日本の誕生(1990)
- 島田荘司の名車交遊録(1990)
【改題】名車交遊録 - パリダカ漂流 1991死闘 砂漠への挑戦(1991)
- 自動車社会学のすすめ(1991)
- 世紀末日本紀行(1994)
- 本格ミステリー宣言II ハイブリッド・ヴィーナス論(1995)
- 島田荘司読本(1997)
- アメリカからのEV報告(1997)
- 聖林輪舞 セルロイドのアメリカ近代史(2000)
- ミタライカフェ(2002)
- 21世紀本格宣言(2003)
- 異邦の扉に還る時(2004)
- 島田荘司のミステリー教室(2007)
- 本格からHONKAKUへ 21世紀本格宣言II(2018)
- 本格ミステリー館にて(1992)
【改題】本格ミステリー館|綾辻行人との対談
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